日本の採用担当者との面接で、賢く質問する方法
コラム
2026/09/04
面接の終盤になると、日本の採用担当者はほぼ必ず、次のような定番の質問をします。
「何かご質問はありますか?」
多くの応募者は戸惑ったり、「特にありません」と答えたりします。しかし、それによって、面接で最も大きなアピールの機会を、知らないうちに逃してしまうことがあります。
この記事では、この質問の本当の意味、適切な質問をするための原則、面接で使える質問例を紹介します。
なぜ日本の採用担当者は「何か質問はありますか?」と尋ねるのか
この質問は、単に面接を締めくくるための儀礼ではありません。日本の採用担当者は、この質問を通して、主に次の3点を評価しています。
・応募した職種や会社に対する本当の関心度
会社について十分に調べている応募者であれば、必ず何らかの質問があります。
・質問の内容を通した思考力やコミュニケーション能力
・日本企業の文化への適性
日本企業では、専門的な能力だけでなく、主体性や向上心も高く評価されます。
研修制度や会社の社風などについて自分から質問しない応募者は、消極的だと評価されやすい傾向にあります。
したがって、この部分は面接前に十分準備しておくことで、ほかの応募者より有利に立てるポイントです。
面接本番になって慌てて考えるのではなく、あらかじめ準備しておきましょう。
日本の採用担当者に好印象を与える質問の3原則

1. 質問するタイミングを守る
採用担当者が説明している途中で、話を遮ったり質問したりするのは避けましょう。
相手の話を注意深く聞き、「何かご質問はありますか?」と尋ねられてから、準備しておいた質問をしましょう。
面接が通訳を介して行われる場合も、面接の流れを妨げないよう、同じタイミングまで待つことが大切です。
2. 「はい・いいえ」で終わらない質問を2~3個準備する
面接前に、あらかじめ2~3個の質問を準備しておきましょう。
黙ってしまったり、「質問はありません」とだけ答えたりすると、準備不足だと受け取られることがあります。
質問は、採用担当者が説明したり、追加情報を共有したりできる、いわゆる「開かれた質問」を優先しましょう。
「はい」や「いいえ」だけで答えられる質問は、できるだけ避けます。
例えば、
「会社では社員に日本語研修を行っていますか?」
と聞くよりも、
「新入社員に対して、どのような日本語研修を行っていますか?」
と聞くほうが適切です。
3. 誠実な姿勢を示し、最初から自分の待遇だけを質問しない
初回の面接では、給与、賞与、休日、保険など、自分の待遇に関する質問ばかりするのは避けたほうがよいでしょう。
これらの内容は、求人情報ですでに説明されている場合や、面接の後の段階で説明されることが多いためです。
まずは、仕事や会社、そして長期的に会社へ貢献できる可能性に関心を持っていることが伝わる質問を優先しましょう。
また、質問するときは、誠実な目線と丁寧で明瞭な話し方を心がけることも大切です。次のような丁寧な表現で始めてもよいでしょう。
「よろしければ、質問してもよろしいでしょうか。」
技術者・正社員の面接で聞くべき質問集
技術者や正社員の面接では、通常、受け入れ先企業の担当者と日本語で直接やり取りします。そのため、より専門的で内容の深い質問が求められます。
実際の仕事内容に関する質問
・日々の業務内容について、○○のようなことをすると認識しておりますが、間違いないでしょうか。
・この仕事において、最も重視されるスキルは何でしょうか。
・入社後、最初はどのようなプロジェクトに携わるケースが多いでしょうか。
キャリア形成・研修に関する質問
・研修では具体的にどのようなことをしますか。
・このポジションでキャリアアップするために、どのようなスキルが必要ですか。
職場環境・チームの文化に関する質問
・私が配属される予定のチームは何名で構成されていますか。
・現在、御社で働いている外国人社員は何名くらいいらっしゃいますか。
・○○様が長く御社で働かれている理由は何ですか。
・○○様はどのような時に最もやりがいを感じられますか。
・○○様が仕事をする上で大切にされていることは何ですか。
最後の質問は、面接担当者自身の経験を直接尋ねる、個人に合わせた質問です。一般的な質問よりも親しみを感じてもらいやすく、よい印象を残すことにつながります。
日本の採用担当者との面接で避けるべき質問

個人的には合理的な質問でも、尋ねるタイミングが早すぎたり不適切だったりすると、応募者の姿勢を低く評価されることがあります。
・会社のウェブサイトで簡単に調べられる内容を質問する
基本的な情報を質問すると、面接前に十分調べていないと思われる可能性があります。
・否定的・疑いを持った印象を与える質問
例えば、以前の従業員が退職した理由を、しつこく尋ねることなどです。
簡単なチェックリスト:聞くべきこと・避けるべきこと
|
聞くべきこと |
避けるべきこと |
|
具体的な仕事内容 |
具体的な給与・賞与 |
|
研修・キャリア形成 |
休日の日数、会社のウェブサイトに掲載されている情報など |
|
職場環境・チーム |
前任者や元社員が退職した理由 |
|
面接担当者自身の経験 |
「はい・いいえ」だけで答えられる質問 |
よくある質問(FAQ)
面接前に、何個くらい質問を準備すればよいですか?
予備を含めて、4~5個ほど準備しておくとよいでしょう。
ただし、実際の面接で質問するのは2~3個で十分です。面接中の説明で、準備していた内容がすでに説明されることもあるためです。
通訳を介した面接でも、日本語で質問する必要がありますか?
必須ではありません。
ただし、通訳が続きをサポートする前に、短い質問を日本語で一言伝えられると、主体的に学ぼうとする姿勢が伝わり、よい印象につながることがあります。
質問が思いつかない場合は、どうすればよいですか?
本当に疑問が残っていない場合でも、丁寧に答えましょう。例えば、次のように伝えます。
「現在、追加の質問はありません。必要な情報を十分にご説明いただきました。ぜひ御社で働く機会をいただきたいと思っています。」
単に「ありません」とそっけなく答えるよりも、はるかによい印象を与えられます。
採用担当者への質問は、面接の最後に行う単なる手続きではありません。十分に準備してきたことや、仕事に対する真剣な姿勢を示す機会です。
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